分子シミュレーション研究会顧問 慶應義塾大学大学院理工学研究科
2019 年 20 巻 3 号 p. 191-194
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マックスウエルにより物理学の法則に初めて確率が持ち込まれ,気体分子の速度分布が導かれた.その後,原子の存在を前提とした統計力学がボルツマンにより確立された.ボルツマンが統計力学に関する論文を出版した19 世紀の終わり頃は,まだ,原子は発見されておらず,マッハらとの論戦をしつつ,統計力学を確立していった.その原理は,極めて単純で,事象の等確率の原理と最大エントロピーの原理から,ある状態の確率分布関数,すなわち,ボルツマン分布が得られる.
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