2016 年 105 巻 2 号 p. 215-221
経カテーテル的大動脈弁留置術(transcatheter aortic valve implantation:TAVI)は,外科的大動脈弁置換術(surgical aortic valve replacement:SAVR)が高リスクな患者群に対して,より低侵襲な治療として開発されてきた.2002年に第一例が施行されて以来,現在までに欧米を中心に世界中で20万例以上が治療されている.日本でもようやく保険償還され,実施施設が拡大しつつあり,初期成績は良好である.本稿ではこのTAVIの現状と今後の展望について概説したい.