農研機構研究報告
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1章 農耕地の除染と農業用水の放射性物質への対応
福島県内のため池の底質における放射性物質対策
吉永 育生 濵田 康治久保田 富次郎
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2021 年 2021 巻 8 号 p. 55-65

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抄録

ため池における放射性セシウムの蓄積状況は,行政機関による調査が先行し,水から放射性セシウムが検出されることは少数である一方,場合によっては底質から8 kBq/kg を大きく越える値が検出されることが報告された.試験的な底質の除染実施や種々の調査研究によって,放射性セシウムは底質の表層に吸着し,細粒分と有機分に多く吸着しやすいことが明らかとなった.2014 年3 月には環境省が除染にかかる方針を示し,国によってため池の放射性物質対策が進められることとなった.ため池の底質における,ホットスポットや深さ方向の分布を把握することができるプラスチックシンチレーションファイバー(PSF)や貫入型のセンサー等の技術が開発された.継続的な除染の実施により,底質の放射性セシウムの濃度が8 kBq/kg を越えるため池の数や観測結果の最大値は減少している.

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