抄録
ビスフェノールA型ノボラックのベンゾオキサジン化合物を合成し, これとビスオキサゾリンとの溶融混合樹脂をマトリックスとしたガラス繊維強化プラスチック (GFRP) を作製し, その耐熱性および力学特性について検討した。その結果, ベンゾオキサジン化合物とビスオキサゾリンとの溶融混合樹脂をマトリックスとしたGFRPは, ビスフェノールA型ノボラックとビスオキサゾリンとの溶融混合樹脂をマトリックスとしたGFRPより, ガラス転移温度 (Tg) が約80℃高くなり, 耐熱性が大幅に優れていた。また, ベンゾオキサジン化合物を用いたGFRPの方がビスフェノールA型ノボラックを用いたGFRPよりも, 引張強度, 曲げ強度および特に衝撃強度が優れていた。これはベンゾオキサジン化合物を用いたGFRPの方が, ビスフェノールA型ノボラックを用いたGFRPよりも繊維と樹脂との界面接着強度が若干低いため, 界面はく離することにより樹脂のき裂中に生じた応力集中を緩和するためであると考えられる。