人間ドック (Ningen Dock)
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原著
当センターにおける胃がん症例の検討
高木 健治橋都 正洋牛山 俊樹平林 和子小池 秀夫橋倉 理恵
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キーワード: 胃がん, 逐年検診, 内視鏡
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2017 年 32 巻 1 号 p. 55-60

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抄録
目的:当センターにて発見された胃がんの特徴,逐年発見胃がんと非逐年発見胃がんの比較について検討した.
方法:平成26年に当センターで行われた胃内視鏡検診15,961例のうち,29例の胃がんが発見された.29例の胃がんについて年齢,性別,病変部位,壁在性,病変長径,肉眼型,深達度,分化度,治療について検討し,さらに逐年群,非逐年群に分類し比較した.
結果:発見された胃がんの内訳は男性24例,女性5例,平均年齢は62.4±11.2歳(36~79歳),病変の平均長径は22.7±17.2mm(5~80mm).治療は内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD)10例,手術19例であった.29例のうち21例が逐年受診発見の胃がん,8例が非逐年受診発見の胃がんであった.逐年発見胃がんの早期がん率は95.2%,平均長径は18.2±10.3mmであるが,非逐年発見胃がんの早期がん率は75.0%,平均長径は34.4±24.6mmであった.また,逐年発見胃がんの内視鏡治療率は38.1%,非逐年発見胃がんでは25.0%であった.逐年発見胃がん21例について前年度画像との比較では前年度画像にて病変部指摘可能が8例,前年度画像にて病変部指摘不可能が10例,前年度画像に病変部が写っていないものが3例であった.
結論:早期の胃がんを発見するためには逐年の内視鏡検査は有用と思われる.逐年発見胃がんにおいては前年度画像にて病変が指摘できる例もあり,偽陰性例もあることを念頭に置いて,質の高い観察を心掛ける必要があると考えられる.
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© 2017 公益社団法人 日本人間ドック学会
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