日本消化器病学会雑誌
Online ISSN : 1349-7693
Print ISSN : 0446-6586
今月のテーマ(総説):炎症性腸疾患の新規治療
JAK阻害剤の有効性と安全性―治療ポジショニングも含めて―
長沼 誠
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2019 年 116 巻 3 号 p. 200-207

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抄録

Janus kinase(JAK)阻害剤は,IBDの病態に関与している多くのサイトカインの細胞質内シグナル伝達を阻害することにより,腸炎抑制効果を有する.JAK阻害剤の1つであるトファシチニブは潰瘍性大腸炎に対して,日本人を含めた国際共同試験により,寛解導入・寛解維持効果が確認され,2018年に保険承認された.JAK阻害剤は既存治療と異なる作用機序を有し,既存治療効果不十分例にも効果が期待できる.一方で強い免疫抑制を有することより,感染症などの副作用の可能性があること,特に帯状疱疹は日本人を含めたアジア人で頻度が多く,使用にあたっては十分な注意が必要である.

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© 2019 (一財) 日本消化器病学会
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