抄録
Recombinant human tumor necrosis factor-α(rH-TNFα)及びそのリポソーム包埋処理による抗腫瘍効果をin vitro及びin vivoモデルを用いて検討した。rH-TNFαはin vitroにて直接的な抗腫瘍効果を呈すると共に、in vivoにてもgliosarcoma(T9)に対して間接的な抗腫瘍効果も観察し得た。さらにrH-TNFαのリポソーム包埋処理によりその抗腫瘍効果はin vitro⋅in vivoともに増幅した。In vivoにおける抗腫瘍効果の一因として腫瘍への栄養血管への障害誘導や細胞障害性マクロファージの活性化等が組織学的に観察された。以上の結果から、リポソーム包埋処理したrH-TNFαを全身或いは腫瘍局所投与することにより、悪性腫瘍の治療効果をさらに修飾できる可能性が示唆された。