抄録
錐体骨の髄膜腫は希であり、腫瘍の部位により耳腫瘍、小脳橋角部腫瘍に分けられている。経験例を報告し、発生母地について考察を加える。症例は49歳女性。左聴力低下、耳鳴、顔面神経麻痺複視にて精査加療目的に当科入院となった。高解像度頭部CT、MRIにて、腫瘍は頚静脈孔より発生し、錐体骨を破壊しながら頭蓋内の小脳橋角部へと進展していた。左後頭下および経錐体手術にて腫瘍を全摘出した。腫瘍は頚静脈孔を破壊し、顔面神経管に沿って進展し、三叉神経、顔面神経を圧迫、聴神経、舌咽神経、迷走神経を巻き込んでいた。画像所見手術所見より、錐体骨髄膜腫は頚静脈孔より発生することが示された。