2005 年 52 巻 2 号 p. 88-93
ビワの種子から70%エタノールを用いて抽出したエキス (Eriobotrya japonica seed extract ; ESE) について, LPS投与により炎症を惹起させたラットを用いて, ESEの効果について検討した.
(1) LPS投与後24時間の血漿中TNF-α量は, LPS無投与群に比べ, その値は有意に高値を示したが, ESE投与群では水道水投与群に比べ, その値は低値を示す傾向が認められた.
(2) LPS投与後24時間の血漿中NO量は, LPS無投与群に比べ, その値は有意に高値を示したが, ESE投与群では水道水投与群よりその値は有意に低値を示した.
(3) LPS投与後24時間の血漿中SOD活性は, LPS無投与群に比べ, その値は有意に低値を示したが, ESE投与群では水道水投与群に比べ有意に高値を示した.
(4) LPS投与後24時間の血漿中AST, ALT量は, LPS無投与群に比べ, その値は有意に高値を示したが, ESE投与群では水道水投与群より低値を示す傾向がみとめられた.