日本食品科学工学会誌
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骨粗鬆症予防を目的としたカルシウム強化ソーセージの過剰摂取時の安全性評価
室田 一貴馬場 貴司島田 昌彦佐藤 信行
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2010 年 57 巻 4 号 p. 163-170

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抄録

骨粗鬆症予防に寄与しうる食品研究の一環として,メタアナリシスにより骨粗鬆症予防効果が示された,一日摂取目安量あたり400mgのカルシウムを配合したフィッシュソーセージの過剰摂取時の安全性を評価した.
試験はオープン試験形式のヒト臨床試験で行い,20名の健常者が推奨の3倍量を,食事とは別に,4週間連続して摂取した場合の影響を検証した.評価は有害事象の確認,理学検査,臨床検査および栄養調査を行った.
4週間の摂取期間,および摂取期間終了後に設定した2週間の後観察期間において臨床上問題となる変動は認められなかった.
以上の結果から,本フィッシュソーセージを日々の食事とは別に日常的に摂取しても,常識的な範囲で摂取を行う限り安全性に問題はないと考えられた.

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© 2010 日本食品科学工学会
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