日本食品科学工学会誌
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培養併用蛍光 in situ ハイブリダイゼーション法を用いた汚染指標大腸菌の迅速定量検出
青井 良平清水 茂雅山崎 浩司澤辺 智雄川合 祐史
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2011 年 58 巻 10 号 p. 483-489

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抄録
ECO636プローブは E.coliShigella 属に対して特異性を示した.汚染指標として E. coli を検出するためのFISHFC法におけるマイクロコロニー形成のための培養時間はSEL液体培地で7時間が最適であった.
 E. coli 新鮮培養菌を用いた FISHFC 法と平板塗抹法での生菌数には有意差は認められず(p >0.05),さらに,E. coli を接種した食品サンプル(8種類)からの検出でも,FISHFC 法と平板塗抹法での生菌数値に有意差は認められなかった.
 したがって,本研究で設計した ECO636 プローブを用いた FISHFC 法による E. coli の定量検出法は,培養時間7時間およびFISH操作2時間の合計9時間で,E. coli を平板塗抹法と同等の精度かつ迅速に検出·定量できる方法であり,汚染指標としての E. coli 定量検出に有用な方法であることが明らかとなった.
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© 2011 日本食品科学工学会

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