沖縄在来系統由来9品種と比較品種系統2品種のカンショ茎葉について,LPS刺激したRAW264.7細胞より誘導される一酸化窒素ラジカル(NO)産生に対する抑制作用を評価した.全品種のカンショ茎葉抽出物にNO産生抑制作用が認められ,同様の葉野菜であるホウレンソウやエンサイよりも比較的高活性であった.NO発生剤NOR3を用いて,カンショ茎葉抽出物のNO消去活性を検討したところ,その主要ポリフェノールであるカフェオイルキナ酸誘導体の総含量と正相関したことから,NO産生抑制メカニズムとしてNO消去作用が寄与している可能性が示唆された.本研究からカンショ茎葉は,過剰なNO産生に伴う様々な炎症性疾患の予防機能性食品として有用食素材になることが示された.