日本食品科学工学会誌
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ラットにおける「べにふうき」エキスの食後中性脂肪の上昇抑制作用
江頭 祐嘉合蒲原 智子山口 航入江 ひとみ豊田 唯花村 学平井 静篠田 有希山本(前田) 万里
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2013 年 60 巻 8 号 p. 407-411

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抄録

「べにふうき」の茶葉から熱水抽出した粉末で工業的利用性の高い「べにふうき」エキスの経口脂肪負荷試験(Oral fat tolerance test : OFTT) を行い,食後の血中中性脂肪の上昇へ及ぼす影響について検討した.
4週齢のSprague-Dawley系雄ラットを使用した.平均体重が等しくなるように3群に分け(n=6) ,16時間の絶食後,コーン油1mLの「べにふうき」エキス無添加(対照群) ,コーン油1mLに「べにふうき」エキスの濃度を変えて添加したものを,胃ゾンデを用いて,50mg/head,100mg/headをそれぞれラットに経口投与した.そしてコーン油投与後10時間まで経時的に尾静脈採血を行った.得られた血液は,血漿を採取し中性脂肪(TG) を測定した.その結果,コーン油投与後,対照群では血中TGが5時間後に最大値に達し,徐々に低下し10時間後に初期の値に戻った.「べにふうき」エキス50mg投与群は,6時間後に最大値となり,2時間後から3,5,6時間後の期間は対照群より低い値を示したが,有意差は見られなかった.また,AUC(時間曲線下面積) に関して「べにふうき」エキス50mg投与群は,対照群と比較して低下傾向であった.一方,「べにふうき」エキス100mg投与群では,血漿TGが8時間後に最大値となり,3-6時間の間は対照群より有意に低下した.また,AUCに関して「べにふうき」エキス100mg投与群は,対照群と比較して有意に低下した.
以上の結果から,「べにふうき」エキスは食後中性脂肪の上昇抑制作用を有することが明らかとなった.

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© 2013 日本食品科学工学会
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