日本食品科学工学会誌
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エソ(Synodontidae)すり身は白色脂肪組織の蓄積を低減する
原口 翼 増田 渉城内 文吾原野 雅子田中 一成
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2025 年 72 巻 2 号 p. 35-41

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抄録

本研究では, エソすり身摂取がラットの脂質および糖質パラメーターに及ぼす影響について検討を行った. 試料はエソすり身凍結乾燥粉末を用い, たんぱく質含量70 %, 脂質含量は1.6 %であった. 食餌はたんぱく質源をカゼイン20 %としたCO食, エソすり身をCO食のカゼインと15 %レベルで置き換えたものをエソすり身食とした. CO食の脂質含量を15 %としたHF食, HF食のカゼインとたんぱく質15 %レベルでエソすり身と置き換えたHF+エソすり身食の4種類を準備した. 5週齢雄性SD系ラットに試験食を3週間自由摂食させた. エソすり身摂取は白色脂肪組織重量を有意に低下させた. 一方, 血清および肝臓脂質濃度においてエソすり身の影響は観察されなかった. エソすり身摂取により糞中への脂肪酸, Cho, 胆汁酸および窒素の排泄が有意に促進し, 盲腸および盲腸内容物重量が増加した. 以上の結果より, エソすり身が白色脂肪組織の蓄積を低減させることが明らかになり, これらの影響は主にエソすり身のたんぱく質画分およびソルビトールに起因していると考えられる.

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