日本食品工業学会誌
Print ISSN : 0029-0394
ナチュラルチーズとプロセスチーズの鑑別
伊藤 寛海老根 英雄
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ジャーナル オープンアクセス

1966 年 13 巻 2 号 p. 61-64

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抄録
ナチュラルチーズとプロセスチーズの鑑定方法を検討した。
(1) 残存微生物による鑑定を行なうと,一般的にナチュラルチーズはプロセスチーズに比べて微生物が多く,一般細菌はチーズ1g中104以上であり,また乳酸菌も1g中103以上含まれていて,プロセスチーズと異なるため,この方法は鑑別のポイントになる。
(2) チーズの灰分(無水物換算)はナチュラルチーズよりプロセスチーズが多いので鑑別のポイントになる。
(3) 37℃で3日間チーズを保存するとナチュラルチーズは脂肪が分離し,プロセスチーズはとくにクリームを添加したものをのぞいて脂肪は分離しなかった。この肉眼的観察も鑑別のポイントとなる。
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© 社団法人 日本食品科学工学会

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