(1) しょう油をAmberlite IRC-50 (pH 4.5)に吸着させ希塩酸で溶出させて得た有機塩基区分は全窒素中18%を占め,その大部分は塩基性アミノ酸であった。
(2) 有機塩基区分中塩基性アミノ酸以外の塩基を薄層クロマトグラフィーにより検索し,β-フェネチラミン,チラミン,ヒスタミン,カダベリン,プトレシンを検出した。
(3) 有機塩基区分のしょう油の香りへの影響を調べるため,通気して揮発性成分を得たが匂いはほとんど感じられなかった。Amb. IRC-50で分離した有機塩基区分を〓味すると苦味,しぶ味を呈したのでしょう油の苦味成分として有機塩基もその一つと考えられた。