日本食品工業学会誌
Print ISSN : 0029-0394
袋詰たくあんに添加された調味資材の量的効果の直交表による検討
加藤 司郎石間 紀男
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1980 年 27 巻 10 号 p. 473-478

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抄録

袋詰たくあんに添加された4種類の調味資材(L-グルタミン酸ナトリウム, DL-アラニン,クエン酸,乳酸)の匂い,味,色に対する効果を,甘味料として砂糖8%,食塩分5%として, 3n型直交表を用いて量的検討をおこなったところ次の結果を得た。
(1) 匂いについて,クエン酸0.025%,乳酸0.2%を同時に添加したものは他のものより高く評価された。
(2) 味について, L-グルタミン酸ナトリウム0.1%あるいは0.2%添加したものは, 0.4%添加したものより高く評価された。また,クエン酸0.05%,乳酸0.2%を同時に添加したものは,他のものより低く評価された。
(3) 色について, L-グルタミン酸ナトリウム0.2%,DL-アラニン0,05%を同時に添加したものが,それぞれのアミノ酸を(0.4%, 0.5%)または(0.1%, 0.05%)添加したものより高く評価された。クエン酸0,05%,乳酸0.05%添加したものの評価は他のものに比べて低かった。上記のL-グルタミン酸ナトリウムとDL-アラニンの交互作用は曲線関係にあることが3n型計画を用いることによって確認された。

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