鶏肉中のIMPを含むATP関連化合物の変化を調べるとともに,大和肉鶏とブロイラーの比較を行った。
(1) IMPは,胸筋・腿筋・ささみ・首筋に分布し,皮や内臓からは検出されなかった。また,週齢とともに増加する傾向がみられ,特に,ブロイラーで著しかった。
(2) と殺後のIMPとK値の変化を調べたところ,IMPはと殺後2~3hで最高に達し,その後は保存温度が高い程,減少速度も大きかった。また, K値はIMPと負の相関を示し,保存温度が高い程上昇速度も大きく,20℃保存では3日目で90%を超えた。
(3) 調理方法の違いによるIMP, K値の変化を調べたところ, IMPは煮た場合にもっとも損失が大きく,一方, K値は揚げた場合にもっとも上昇した。