日本食品工業学会誌
Print ISSN : 0029-0394
二軸型エクストルーダーによる魚肉すり身の組織化
青木 清隆原 房雄大道 学中谷 登保坂 秀明
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1989 年 36 巻 9 号 p. 748-753

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抄録
二軸型エクストルーダーで魚肉すり身を処理し,繊維状の組織化製品が得られた.魚肉すり身のような高水分系の水産加工品は,従来,加熱すると熱変性して,エクストルージョンクッキングでは溶融しないと思われていたが,低水分に水分調整することによ参溶融して再構成し,繊維状の組織化製品をつくることに成功した.
エクストルダーの操作条件は,予備操作により原料すり身の含有率を1.5~2.0(dry base)として供給量30kg/h,スクリュー回転数150rpm,バレル温度160~180℃で,ダイを冷却して得なった.得られた製品は可視的にも明らかに繊維性の組織性状が認められ,物性を測定すると押し出し方向に強い方両性があった.また,顕微鏡での観察でも繊維状の組織が確認された.
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© 社団法人 日本食品科学工学会

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