日本食品工業学会誌
Print ISSN : 0029-0394
冷凍すり身の品質評価指標としての坐り温度帯におけるゲル劣化速度の検討
福田 耕一加藤 登市川 寿野崎 征宣田端 義明
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1994 年 41 巻 1 号 p. 51-57

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抄録

市販のスケトウダラ冷凍すり身SA級, FA級および陸上2級の計46試料について,肉糊の加熱ゲル強度(J.S.)と加熱温度との関係を検討した.その結果,加熱温度40~90℃において, J.S.は経時的に一旦増加したのち減少する傾向が認められ,加熱時間20分以降で起こるゲルの劣化からゲル劣化速度定数(KG)を算出すると, 60℃未満の加熱温度域において,上級のすり身ほど小さかつた.このことから,坐り温度(40℃)でのKGが,冷凍すり身の品質評価の指標となることが示唆された.

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© 社団法人 日本食品科学工学会
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