日本食品工業学会誌
Print ISSN : 0029-0394
多変量解析による自然水の味の解析と,成分によるおいしさの判別
水のおいしさに関する研究(第1報)
川合 信行浜下 一正畑本 二美中島 一郎
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1994 年 41 巻 11 号 p. 778-784

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抄録

水源から直接採水した自然水について,成分分析および官能検査を行った.
結果を多変量解析し,自然水の官能特性を導いた.その結果,パネルは水を清涼感,口あたり,におい,後口,渋味の5つの因子によって区別,評価していることが明らかになった.これらの5つの因子で全体の情報量の65.7%が説明された.
また,おいしい水の判別式として次の式を導いた.
Index=-9.43+1.01O2+0.551ogSi+0.831ogHCO3--0.09Mg(mg/1)
この式による誤判別確率は18.5%で,この式より02,Si, HC03-は,水をおいしく感じさせ.Mgはおいしくないと感じさせることが明らかになった.

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© 社団法人 日本食品科学工学会
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