日本食品科学工学会誌
Online ISSN : 1881-6681
Print ISSN : 1341-027X
ISSN-L : 1341-027X
粘度の異なるアルギン酸ナトリウムのラット血清脂質レベルおよび盲腸内フローラへの影響
久田 孝横山 理雄藤井 建夫
著者情報
ジャーナル フリー

1997 年 44 巻 3 号 p. 226-229

詳細
抄録

粘度の異なるアルギン酸ナトリウム(それぞれ高粘度;HAG,低粘度;AG5)の腸内フローラおよび血清脂質への影響を検討するため,それぞれアルギン酸塩2%を含む食餌を雄ラットに7日間投与した.HAG食では有意な影響は認められなかったが,AG5食は盲腸内pHを顕著に低下させ,血清中のトリグリセライドおよびコレステロール値を低下させた.さらにAG5食により,ビフィズス菌占有率は高くなる傾向を示した.これらの結果から,粘度の異なるアルギン酸ナトリウムを含む食餌は腸内フローラおよび血清脂質レベルに異なった影響を与えることが示唆された.

著者関連情報
© 社団法人 日本食品科学工学会
前の記事 次の記事
feedback
Top