本稿は、「うつ病診療ガイドライン2025」における栄養精神医学的視点の位置づけを概説したものである。ガイドラインはシステマティックレビューに基づき作成され、サプリメントや⾃然⾷品に関するエビデンスも検討された。軽度うつ病ではオメガ3 脂肪酸など⼀部に有効性の報告があるが、明確な推奨には⾄らず、積極的使⽤は推奨されていない。中等度/重度では⾃然⾷品単独治療は提案されず、児童・思春期でもエビデンスは不⼗分である。⼀⽅、⽼年期や後続治療ではオメガ3 脂肪酸の補助療法としての⼀定の有⽤性が⽰され、選択肢の⼀つとされるが、全体として栄養介⼊のエビデンスは不⼗分であり、安全性評価も含めた質の⾼い研究の蓄積が今後の課題と結論づけている。