[背景]児童思春期の不登校や希死念慮では⼼理社会的要因に加え栄養要因が関与し得るため、⼼理師は栄養精神医学の視点が⽋かせない。
[症例]17 歳⼥⼦。不登校、抑うつ気分、焦燥感、倦怠感、希死念慮を主訴に⼼理カウンセリング相談あり。⾷事は朝⾷⽋⾷と糖質偏重。氷⾷症。専⾨医療機関に精査を依頼。⾝⻑157c m、体重39kg、BMI15.8、Hb 11.6 g/dL、フェリチン<4.9 ng/mL、亜鉛 75 μg/dL、AST 19 U/L、A LT 9 U/L、TG 79 mg/dL であり、鉄⽋乏性貧⾎と診断された。クエン酸第⼀鉄100mg/⽇、ビタミンC600mg/⽇、総合ビタミン剤、ナイアシンアミド、BCAA を開始。同時に、動物性タンパク質を増やす⾷事指導を中⼼とした⼼理⽀援を⾏った。2 週で抑うつ気分、倦怠感が軽減し、約4 か⽉半で主訴と氷⾷症は消失して登校を再開し、Hb 14.5 g/dL、フェリチン 9.5 ng/mL へ改善した。
[結論]⼼理⽀援の段階で早期に鉄⽋乏を疑い、医療連携したことで速やかに改善に⾄った⼀例である。児童思春期の不登校や希死念慮の事例において、⾷事歴とフェリチン等を含む栄養評価を⾏うことが有⽤である可能性が⽰唆された。