[背景]統合失調症では糖尿病を合併しやすく、⽣活リズムや⾷習慣の偏りが治療経過に影響し得るため、栄養精神医学の観点から介⼊内容と経過を整理する。
[症例]54 歳⼥性、統合失調症・糖尿病・不眠症。30 年以上外出機会なく家族による代理受診が継続し、X 年8 ⽉に訪問診療へ移⾏した。⾝⻑170cm、体重86kg、体格指数(BMI)29.8、⾎圧134/74mmHg。⾎糖262 mg/dL、HbA1c 11.8%、中性脂肪411 mg/dL。宗教的習慣に伴う起床時間のこだわりから1 ⽇2 ⾷が多く、麩菓⼦やチョコレート等の間⾷が多かった。⽉1 回の栄養指導を開始し、主⾷量調整、間⾷量の具体的提⽰、3 ⾷化できる⽇の増加を指導し、⾷事準備は⾷品交換表を⽤いて家族中⼼とした。X 年10 ⽉の再検でHbA1c 10.6%。外部職員との定期的な接触が⽣じ、親戚に会うことや⾳楽ライブ参加など外出に関する発⾔がみられた。
[結論]統合失調症の⻑期外出困難例において、糖尿病に対する⾷事調整と多職種による継続⽀援が、⾏動⾯の変化と関連する可能性が⽰唆された。