[背景]慢性頭痛に焦燥感や倦怠感を伴う症例では、鉄摂取不⾜を含む栄養不均衡を評価する栄養精神医学的な視点が重要である。
[症例]34 歳⼥性。頭痛、焦燥感、朝の起床困難、冷え、⾷後の眠気、便秘、⻭ぎしり、⽉経痛を認め、鎮痛薬を週4 回以上使⽤していた。⾝⻑160 cm、体重56 kg、体格指数(BMI)21.9 kg/m2で、朝⾷⽋⾷、⾼糖質⾷、夜間の加⼯⾷品摂取、タンパク質および鉄摂取不⾜が疑われたため、体重×1.6 g/⽇のタンパク質確保、鉄を多く含む⾷品の摂取、糖質調整に加え、ヘム鉄、ビタミンB 群、ビタミンC、ビタミンD、マグネシウムを導⼊した。頭痛は数値評価スケール(NRS)10 点から0.5 点、冷えは10 点から1 点、焦燥感と抑うつ気分はフェイススケール5 点から0 点となり、鎮痛薬は不要となった。
[結論]慢性頭痛と焦燥感を有する⼥性では、⾷事内容、鎮痛薬使⽤頻度、症状スコアを経時的に確認しながら、タンパク質確保と鉄を含む包括的栄養介⼊を検討する意義が⽰唆された。