抄録
遺伝性脳変性疾患のうち, 特に脳変性障害を来すリピドーシス, 先天性ムコ多糖症などのリソゾーム病の神経障害の治療に関して最近の知見を含め述べる. 最初に骨髄移植の効果, また, その脳治療のメカニズムに関して, 低分子治療法, 特に基質合成阻害剤, シャペロン治療法の効果, また, 最近の酵素補充療法の効果と問題点に関して, さらには最近の骨髄間質細胞, あるいは神経幹細胞などの細胞治療法の効果と問題点, また, アデノウイルス, レトロウイルス, レンチウイルスを用いての治療の効果並びに限界に関して研究成果を述べる.