オレオサイエンス
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特集総説論文
Gemini Surfactant : その化学構造と界面物性
老田 達生フィンゴック チャウ
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2011 年 11 巻 9 号 p. 313-318

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抄録
Gemini界面活性剤は, 一般的な界面活性剤の1+1typeの二分子を連結した二量体構造を有している。それゆえ, 一般的な界而活性剤に比べて, 界面物性に影響を及ぼすと考えられる「化学構造上の要因」が多くなる。たとえば, 分子の対称性や, 連結基の種類&長さ, 連結点での立体化学などである。Geminiの応用開発を促進するにも, これらの化学構造の要因が界面物性にどのように影響するか, すなわち「化学構造-界面物性相関」を少しは明らかにする必要がある。しかし, これらの相関を議論するために必要な「系統的な合成法」はまだまだ不十分である。また当初の予測とは違う結果を得るなど, これら「化学構造-界面物性相関」はまだ緒に就いたばかりと言える。本著では, Geminiの化学構造上の要因を列挙し, 一部ではあるが, その要因を議論するための合成法と, その要因が界面物性に与える影響を議論する。
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© 2011 公益社団法人 日本油化学会
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