オレオサイエンス
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総説
バイオミメティックアプローチによる活性酸素に関する研究
湯浅 真
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2012 年 12 巻 12 号 p. 617-625

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抄録

バイオミメティックアプローチによる活性酸素に関する研究として,生体内での活性酸素検出に関するセンサー研究ならびに生体内での活性酸素利用に関する抗酸化・抗癌剤研究ついて解説する。センサー研究では,in situにスーパーオキシドアニオンラジカルのような活性酸素を検出・定量できる電気化学的なセンサーを創製し,虚血再灌流モデル,排卵モデル等の各種モデルにおいて活性酸素に基づく生体での病理作用,生理作用等に関する知見を得ている。抗酸化・抗癌剤研究では,スーパーオキシドジスムターゼミミックスに基づく抗酸化剤さらにはその作用による抗癌剤を創製し,高い抗癌作用を有するナノドラッグデリバリーシステムを構築している。

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© 2012 公益社団法人 日本油化学会
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