抄録
外部刺激に応答する高分子を固定した表面は,表面の構造や物性を環境に応じて制御できることから,各種の機能性材料へ応用が期待されるが,幅広い応用のためには固定した分子の構造変化を詳細に理解することが重要である。筆者らは,感温性高分子poly(N-isopropylacrylamide)(PNIPAM)をグラフトした表面について,原子間力顕微鏡と水晶振動子マイクロバランスを用い,温度変化による相転移に伴う構造・物性変化を,水中でその場・直接に評価する方法を確立した。また,電解質水溶液中でのPNIPAM の挙動やグラフト密度の影響等についても検討を行った。本稿では,これらの研究成果について紹介する。