オレオサイエンス
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特集総説論文
バイオプラスチックのISO国際標準化動向
-生分解度,バイオベース度の評価方法等-
国岡 正雄
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2021 年 21 巻 12 号 p. 497-505

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抄録

海洋プラスチックゴミ問題,マイクロプラスチック問題は,国際的に解決すべき重要な環境問題である。これらの問題の解決のために,プラスチックの3R(再使用,使用量削減,リサイクル)推進が最も重要な解決策であるが,期せずして自然界に漏出するプラスチックには,生分解性プラスチックや石油由来プラスチックの削減のためには,バイオマス由来プラスチックに関する研究開発も重要である。生分解度やバイオベース度の評価方法はISO国際規格として,専門委員会TC61(プラスチック),分科委員会SC14(環境側面)で審議,発行されている。海洋生分解度の評価法もISO規格として定義されている。良好な海洋生分解性を持ち,バイオマスから生産される新しい良い機能を持つプラスチックは,ISO 規格で評価され,ISO規格の要求事項による認証システムで認証され市場導入を促進しなければならない。

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© 2021 公益社団法人 日本油化学会
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