オレオサイエンス
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特集総説論文
機械学習予測と実験の協働によるCO2還元触媒の高速開発
峯 真也
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2026 年 26 巻 3 号 p. 93-100

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抄録

触媒は,資源循環,地球温暖化抑制,環境浄化をはじめとする社会課題解決の基盤技術である。データ科学に立脚した研究手法,とくに機械学習(Machine Learning:ML)は,触媒開発を加速化するアプローチとして有望視されているが,MLにより新規触媒開発に成功した事例は殆どない。新規触媒は通常,既存のデータセットの枠内ではいわゆる「外れ値」にあたるが,従来型のMLモデルでは「外れ値」を外挿予測できないためである。本稿ではまず,外挿予測を可能とする先進的なML手法を採用することでこの限界に取り組む筆者らのアプローチを解説する。さらに,ML予測と実験検討を繰り返す「Closed-loop型」探索により,CO2/H2混合ガスからCOを合成する逆水性ガスシフト(RWGS)反応に有効な新規多元素触媒を開発した事例について紹介する。筆者らのアプローチは,触媒開発にとどまらず,様々な材料開発研究を加速化する可能性を秘めている。

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