オレオサイエンス
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総合論文
脂質膜とゲスト分子会合体の統計力学
カップ状ベシクルの形成
末崎 幸生
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2003 年 3 巻 11 号 p. 591-597,581

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抄録
名大宝谷らによって脂質と蛋白質 (タリン) の混合水溶液系で穴のあいたカップ型のべシクルが観測された (1997) 。カップの形はタリンの濃度の関数として可逆的に変化し, 蛍光顕微鏡によってタリンはカップの縁に吸着していることが確認された。筆者は統計力学を用いてタリンの溶媒水とカップの縁への吸着平衡を解析し, カップ形成は自由エネルギー的に準安定な会合体であることを示した。脂質と胆汁酸の混合系は生理学的医学的に重要であり, 古くからその会合体についての研究が行われてきた。しかし, その会合体は円盤型ミセルか球型ベシクルだと信じられてきた。その大きさは0.1ミクロン以下であり光学的に見えないのである。筆者は脂質タリン系の解析を拡張してこの系でもカップ型ベシクルが準安定な会合体として存在し得ることを示した。
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© 2003 公益社団法人 日本油化学会
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