応用物理
Online ISSN : 2188-2290
Print ISSN : 0369-8009
研究紹介
光を操るシリコンプラズモンアンテナMEMS技術
安永 竣古澤 岳大下 雅昭菅 哲朗
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2020 年 89 巻 11 号 p. 651-655

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抄録

表面プラズモン共鳴は,光をサブ波長領域に閉じ込める効果や,局所領域に非常に強い電場を生みだす効果,あるいは周辺の誘電率に敏感に応答して共鳴状態を変える効果など,特徴的な機能をもつことから近年盛んに研究されている.微細な金属構造上に生じる物理現象であり,光学・物性的な側面に着目した研究が多くなされている.筆者らは,表面プラズモン共鳴のエレクトロニクス応用を進める観点から,微細な金属アンテナをシリコン(Si)MEMS構造上に形成することにより,光を計測・操作する新規のセンサ・デバイスを実現する研究を進めている.本稿では,ホットエレクトロンをSiにより電流として検出する方法を用いて,表面プラズモン共鳴の状態をSi MEMS構造上でオンチップに検出する方法を説明し,それをSi製赤外光ディテクタに展開する研究を紹介する.さらに,アンテナをらせん型に構成し,Si MEMSの構造可変機能を生かした円偏光フィルタ,および,可変カンチレバー駆動と回折格子型アンテナを組み合わせた小型分光器の研究を紹介する.

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© 2020 公益社団法人応用物理学会
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