応用物理
Online ISSN : 2188-2290
Print ISSN : 0369-8009
研究紹介
SiC結晶中の単一光子源を利用した量子デバイス
大島 武
著者情報
ジャーナル 認証あり

2021 年 90 巻 6 号 p. 351-354

詳細
抄録

サイバー空間とフィジカル空間を高度に融合したSociety 5.0ではIoTで全ての人とモノが自由につながり,さまざまな知識や情報が共有される.この達成には,ばく大な量のデータを安全に通信し,高速処理する技術の開発が不可欠であり,エレクトロニクスを中心とした既存技術を凌駕(りょうが)する技術の創出が必要となる.量子コンピュータや量子暗号通信といった量子技術はその解決策として大いに期待され,実現に向け,量子ビットや量子センサの研究が世界的に活発に行われている.ワイドバンドギャップ半導体中に存在する単一光子源として振る舞う結晶欠陥は,その候補の1つである.本稿ではワイドバンドギャップ半導体の1つである炭化ケイ素(SiC)に着目し,単一光子源として振る舞う欠陥の種類や特徴,陽子線描画技術(PBW)といった放射線を活用した単一光子源の生成方法,およびデバイス化へ向けた研究を紹介する.

著者関連情報
© 2021 公益社団法人応用物理学会
前の記事 次の記事
feedback
Top