主催: 日本心理学会第85回大会準備委員会(明星大学)大会長 境敦史
会議名: 日本心理学会第85回大会
回次: 85
開催地: 明星大学
開催日: 2021/09/01 - 2021/09/08
目的文章を読む速度は加齢に伴い低下し,サッケード幅が減少することが知られている(初坂ほか 2011)。我々は,昨年度の本学会において,若年者の眼球運動は文の改行位置の影響を受けることを報告した。本研究では,高齢者と若年者の改行時の眼球運動の違いを検討することを目的とした。方法 対象:高齢者群18名(平均70.6歳)と若年者群10名(平均21.2歳)。課題:横書きの文章12種類。24行が語中条件(行頭が漢字単語の語中),24行が語頭条件(行頭が漢字単語の語頭)となるように設定した。手続き:PCモニタに文章を提示し,アイトラッカー(Tobii X3-120)を用いて音読時の眼球運動を計測した。結果改行時の視線の停留回数は,語中条件よりも語頭条件で多く,若年者群よりも高齢者群で多かった。最も左側の停留位置は,語頭条件よりも語中条件で左寄りで,若年者群よりも高齢者群で左寄りであった。考察横書き文の改行位置は,高齢者,若年者どちらの眼球運動にも影響を及ぼし,改行が語中で行われた場合に,視線が行頭近くに達することが示された。高齢者は若年者よりも停留回数が多く,より左方に視線を向けていることが示された。