日本セラミックス協会 年会・秋季シンポジウム 講演予稿集
第15回秋季シンポジウム
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光照射によるハフニアゲル膜の硬化プロセス
西出 利一能美 成晃鈴木 佐和子
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p. 312

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抄録
ゾルゲル法によって作製したハフニアゲル膜に高圧水銀灯を用いて紫外線照射して得た高硬度ハフニア薄膜の硬化プロセスを調べた。2種類のハフニアゾル液(A、B)を作製した。Aは、HfCl4のエタノール溶液をH2Oと60%HNO3の混合液により加水分解して得た。Bは水酸化ハフニウムを、H2OとHCOOHを用いて得た。これらから作製したゲル膜を紫外線照射し、TPDやFTIRなどにより調べた。ゾル液Bを塗布し紫外線を10分照射したハフニア薄膜の脱離曲線を測定したところ、430℃以下の温度領域で数種類の脱離ガスが観測された。その主なものは、H2O、CO、CO2およびH2であった。H2OのTPDカーブから考察すると、脱離温度が低いものは吸着水により、高いものは配位水によると考えられる。COおよびCO2は同じ温度領域(160∼290℃)において観測され、約240℃にピークを示した。これらはHfイオンに配位したギ酸イオンからの脱離と考えられる。これはFTIRの結果とも一致した。
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©  日本セラミックス協会 2002
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