抄録
近年のSiパワーデバイスのハイパワー化に伴い、その放熱対策が大きな課題になっている。加えて、更に高温で動作する次世代パワーデバイスSiCの実用化によって、これらを実装する基板および放熱材料にはより一層の放熱対策が求められる状況にある。
本研究では、予測式を基に、エポキシ樹脂中での高度なフィラー配向制御技術と高充填化技術を組み合わせることで、非常に高い熱伝導率を有するコンポジット材料の創製を行うことを開発指針とした。フィラーには形状及び熱伝導性に異方性を有する六方晶窒化ホウ素を用いた。フィラーを、独自の成形技術を用いてマトリックス中に一定方向(縦あるいは横)に配列させることに成功し、この配向に沿って、得られる熱伝導率が変化することも確認した。更なる高熱伝導化を達成する為、有機・無機の界面制御を意識した材料設計を行い、従来に無い六方晶窒化ホウ素フィラーの高充填化(80vol%)を達成し、配向技術と組み合わせる事で、世界最高レベルの熱伝導率を有する開発品(約40W/m・K)を得た