抄録
第1報により、湿式製法のジルコニア粉によるAGD成膜において、その粒子径と比表面積が重要であることが分かった。すなわち、ビルドアップ製法による粒子作製過程における一次粒子の2次凝結度合いが重要であり、緻密な成膜のためには、ある程度大きな2次凝結体が必要であることがわかった。
そこで今回は、一度溶解し、凝固させ、大きな塊を作ってから粉砕する電融製法のジルコニア粉を用いて成膜を試みた。用いた粉は市販品の粉で、平均粒子径2.9μm、7.4μm、10.2μm、そして細かな1.12μmおよび商業用ミル処理で最低の粒子径である0.74μmの粉である。結果は、すべての粉において緻密膜を形成できた。
原料粒子と成膜構成粒子をSEM観察により、比較したところ、形成した成膜では、粒子の微細化が起こっていることがわかった。なお、7.4μmの粒子を噴射堆積させた膜の断面SEMでは、膜の構成粒子の粒径は100nmから200nmであった。