小児リウマチ
Online ISSN : 2434-608X
Print ISSN : 2435-1105
循環抗凝固因子陽性の3小児例の検討
岡本 奈美村田 卓士謝花 幸祐玉城 裕史玉井 浩
著者情報
ジャーナル フリー

2010 年 3 巻 2 号 p. 53-57

詳細
抄録
 健常小児において,感染症罹患後に一過性に循環抗凝固因子が出現することが知られている.多く は無症状で,出血・血栓症状を有する者もほとんどが自然軽快するが,ときに治療を必要とする重症 例も存在する.循環抗凝固因子は抗リン脂質抗体症候群において血栓傾向の原因となるが,小児の一 過性循環抗凝固因子陽1生者においては,出血症状のほうが多い.過去の報告において,急性期に凝固 因子活性の低下や低補体価を合併することがいわれているが,異常値に一定の傾向はなくその病態につ いても不明な点は多い.今回われわれは出血症状で発症しみつかった循環抗凝固因子陽性の3症例を報 告する.症例1,2歳男児,LAC・抗カルジオリピン抗体陽【生,第VIII・IX凝固因子活性低下.症例2,2 歳女児,LAC・抗カルジオリピン抗体陽性,第IX凝固因子活性低下.症例3,4歳女児, LAC陽性,第 IX凝固因子活性低下.いずれも低補体価を認めたが自己抗体は陰性で,経過観察のみで臨床症状は消 失した.症例2と3では検査結果も改善を認めた.また,症例1では低補体価はcold activationであった.
著者関連情報
© 2010 一般社団法人 日本小児リウマチ学会
前の記事 次の記事
feedback
Top