産業応用工学会全国大会講演論文集
Online ISSN : 2424-211X
2026
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S-Systemにおける近似関数簡略化手法の提案
*戸木田 三郎, *木村 空, *芹川 聖一
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会議録・要旨集 オープンアクセス

p. 17-18

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抄録
S-Systemは,虫型の人工生命を用いた関数発見システムであり,観測データに適合する近似関数を生成する。探索結果を数式として明示的に出力できるため,機械学習モデルが抱えるブラックボックス性の問題を緩和できるという特長を持つ。一方で,発見される式には冗長な部分構造が含まれることが多く,式の可読性を損なうとともに,探索効率の低下を招く。先行研究では,累積探索型S-Systemに遺伝子長の圧縮が導入されたが,その簡略化は11種類の固定的な書き換えパターンに限られており,超越関数には対応していなかった。そこで本論文では,S-Systemが発見する近似関数を対象とした2つの簡略化方式を提案し,その有効性を比較する。方式1は,従来のパターンマッチング型の設計を継承した拡張版であり,自己相殺則,一般化した指数法則,べき乗の特殊値の評価,および7種の超越関数族に対する規則を新たに追加したうえで,式のノード数が変化しなくなるまでルール集合を反復適用する。方式2は,パターンマッチングとは質的に異なる方式であり,式の四則演算部分を,積の展開と同類項の整理によって一意に定まる多項式の標準形へ変換する。また,変換によってノード数が増加する場合には,変換を棄却して元の式を保持する安全策を備える。Himmelblau関数およびValley関数を観測データとして,各条件につき20回ずつ探索を行った結果,方式2はいずれの関数においても最も高い平均最終適応度を達成し,簡略化を行わないベースラインと比較して部品数を平均27.7%(Himmelblau関数)および11.1%(Valley関数)削減した。方式1でも式の規模は削減されたが,Valley関数では平均最終適応度がわずかに低下した。
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