作業療法の実践と科学
Online ISSN : 2433-8451
Print ISSN : 2434-5806
障害認識と認知行動方略に対する介入が就労とその後の就労定着に結び付いた成人期注意欠如・多動症の1症例
村上 元 森元 隆文清本 憲太池田 望
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ジャーナル オープンアクセス

2022 年 4 巻 1 号 p. 1-6

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抄録

デイケアの利用を通してうつ病の背景にあるADHD特性が明らかになった男性の事例に対して,作業療法士による介入を実施した.事例は,実行機能や対人交流において課題を抱えていたが,ADHDの心理教育や認知行動方略の学習を中心とした認知行動療法的な介入の結果,1年半以上の就労定着に至った.本実践から,成人期ADHD者への支援において作業療法士の介入は,患者の障害認識や就労支援,就労定着に対して有用であることが示唆された.

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© 2022 公益社団法人北海道作業療法士会
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