2024 年 31 巻 1 号 p. 38-43
【目的】埼玉県理学療法士会による高校テニス大会サポート活動における埼玉県大会と関東大会の異なる競技レベルのサポート内容の違いを調査した。【方法】2017–2022 年度の大会期間中にブースに来室した選手にコンディショニングを実施した。サポート記録から選手の主訴および身体部位,所見,介入内容を調査し,2大会で比較を行った。【結果】県大会197件,関東大会33件を調査対象とした。2大会ともに,来室目的は疼痛緩和,身体部位は腰背部,所見は筋硬結,介入内容はストレッチ・マッサージが最も多かった。【考察】大会期間中の高校テニス選手が理学療法士に求めることは疼痛緩和が最も多く,腰背部の筋・筋膜由来の症状が多いことが示唆された。また,競技レベルの異なる大会おいても,主要な項目に共通点が見られたため,理学療法士が競技レベルの異なる大会に帯同する場合には,これらの点を踏まえた準備を行う必要性が考えられた。