保育学研究
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原著<論文>
幼児期における反応敏捷性と疾走能力および方向転換能力との関係性
井川 貴裕
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2021 年 59 巻 2 号 p. 43-50

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抄録

本研究は4~5歳の幼児38名を対象として,幼児期の反応敏捷性と疾走能力及び方向転換能力との関係性を検討した。測定項目は反応敏捷性として4センサーアジリティ,疾走能力として10m走,方向転換能力としてプロアジリティを測定した。その結果,すべての項目において有意な相関関係が認められた。また,プロアジリティおよび10m走が速ければ4センサーアジリティが速いという関係性が明らかとなった。さらに,4センサーアジリティにおいては10m走よりもプロアジリティが大きな影響を及ぼしていることが示唆された。幼児期の反応敏捷性を向上させるには,直線の疾走速度ではなく,切り返しを含んだ方向転換能力を高める必要があることが示唆された。

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© 2021 一般社団法人 日本保育学会
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