本研究は,ベテラン保育者が初めて加配保育者として配置された際に,担任保育者のフレームがどのようにリフレームするかに着目し,加配保育者特有のフレームを明らかにすることを目的とする。担任経験17年の加配保育者1名を対象に,半構造化インタビューを行い,SCAT(Steps for Coding and Theorization)により分析を行なった。その結果, 加配保育者特有のフレームとは,子ども理解のフレームとして対象児の個性を通して障害特性を理解する個人差理解フレーム,集団理解のフレームとして障害の有無に関わらず,それぞれが異なっている存在の集合であるという多様性集団理解フレームであることを明らかにした。