抄録
本研究では,放射能災害を受けた,福島の保育者の保育意識について明らかにするために,量的調査・自由記述調査・インタビュー調査を実施し,分析を行おこなった。その結果,福島の保育者は,他県の保育者よりも保育に関するネガティブな認識が低いことが示された。また,福島の保育者は,子どもの成長について困難を抱えていたが,他の地域の保育者は,保護者や他の保育者との関わりに困難を抱えていた。加えて,福島の保育者は,震災直後の混乱の中,保護者の悩みに寄り添い,保育者同士も連携し合いを通じて,乗り越えていた。そして,その活動が,現在の保育者の意識に影響を与えたことが示唆された。