都市計画報告集
Online ISSN : 2436-4460
福岡市のコミュニティパーク事業による公園緑地を活用した見守り・交流創出効果の検証
浅尾 菜月新保 奈穂美
著者情報
研究報告書・技術報告書 フリー

2023 年 21 巻 4 号 p. 504-507

詳細
抄録

福岡市は公園の使いづらさや見守り・支え合い機能の低下などの課題の解決に向け、コミュニティパーク事業を展開し、一定条件を満たす場合、公園施設の休養・教養施設である「パークハウス」の設置を認めている。本研究では見守りを「顔見知り以上の関係性で互いを気に掛け合う」、交流を「挨拶以上の関わり」とし、パークハウスの見守り・交流創出効果を検証することを目的に、パークハウスを設置する公園で和風カフェや園芸教室といった企画を3回開催した。結果、地域住民に企画者になってもらい、孤立の兆しのあるその知人を巻き込むことで、見守り効果を創出できた。また閉じこもりや会話欠如型孤立傾向のある地域住民を含め参加者に対し、新たな顔見知りをつくったり、顔見知りとも関係性を深めたりといった、交流の機会を創出した。今後は継続的な開催による長期的な検証が望まれる。

著者関連情報
© (c) 日本都市計画学会
前の記事 次の記事
feedback
Top