都市計画報告集
Online ISSN : 2436-4460
流動する多拠点生活における住宅・住居・ホーム(家)に関する研究
海野 晴奈室﨑 千重近藤 民代齋藤 真奈夢
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2023 年 21 巻 4 号 p. 576-579

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抄録

本研究では、従来の定住型生活と比較して、非定住の流動する暮らし方である多拠点生活において住宅・住居・ホームの機能がどのような結びつき見せているのかを、定額住み放題サービス利用者を通じて考察する。重村氏(1992)『定住の構造-その生活学的考察と計画論的展開-』から、「住居にみる三つの空間秩序」の理論を本研究に援用する。流動する多拠点生活において、精神的な身の寄せ場としてのホームの機能に揺らぎがあること考えていたが、機能Ⅰ住宅と機能Ⅱ住居の固定が機能Ⅲホームの機能の固定につながっていることがわかった。また、多拠点生活者は所有できる荷物に限りがあるが、その中に精神的な拠り所を意味する物の所有はあまり見られなかった。

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© (c) 日本都市計画学会
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