2013 年 28 巻 2 号 p. 243-247
〔目的〕乗馬シミュレータの揺れが身体機能を向上させるとする理論の一端を構築するために,乗馬シミュレータに騎乗時の身体各部の変位の特徴について検討した.〔対象〕健常な男女30名とした.〔方法〕三次元動作解析装置を用いて乗馬シミュレータに騎乗時の頭部,体幹,骨盤の変位を計測した.〔結果〕頭部の動きは,乗馬シミュレータの動きに相反する傾向が認められた.また,頭部の変位の大きさは骨盤に比べて有意に小さかった.〔結語〕乗馬シミュレータの揺れに対して頭部を一定の位置に保持するために,身体各部の分節的な運動が認められた.