2014 年 29 巻 2 号 p. 229-232
〔目的〕ペースメーカー植え込み患者において,性別,年齢,疾患,mode,植え込み歴の影響を下肢運動機能とQOLの面から比較検討した.〔対象〕外来通院しているペースメーカー植え込み患者45名.〔方法〕下肢運動機能についてはCS-30回数と6MWDを計測し,QOLについてはWHO/QOL26を使用し,比較した.〔結果〕DDDとVVI,及びAV-blockとBrady-Afの間にQOLの心理的領域の項目で,65歳未満と75歳以上の間にCS-30と6MWD で有意な差がみられた.〔結語〕modeや疾患によりQOLの心理的領域に差があり,加齢に伴い下肢運動機能が低下する傾向がみられた.ペースメーカー植え込み患者の下肢運動機能,QOLについての特徴を知ることは,ADL評価や運動指導,理学療法施行中のリスク管理において有用な情報であると考える.